2012/12/25

ハードとソフトを融合させたこれからのものづくりを考える−『ものアプリハッカソン』が大阪で1月26日開催



オープンソースハードウェアや3Dプリンタなどが次第に普及してきたことで、スモールチームでのハードウェア生産などができるようになってきました。これによって、自由な発想やアイディアをもとに新しいビジネスに挑戦していく人たちも増えてくると、色々な面白いことができる時代になったと感じます。

もともと町工場が盛んなことでも有名な大阪。ロケットの部品なんかも作っている世界に誇る技術をもっている町。そうした、これまでの町工場とITの技術とを掛けあわせた新しいハードウェアづくりの人たちを一同に集め、インターネットやスマホと連動した「生活を変えるオリジナル電子機器」を短期間でつくるハッカソンを、大阪市が主催になってイベントを開催するそうです。

個人や企業単位ではなく、市などの行政がこうしたこれからのものづくりに対して意識をもち、支援していく動きは、今後益々大きくなっていくと同時に、日本がもつこれまでの技術を水平展開させるなどして、新しい活用法を見出したり、新しい技術と古い技術とを掛けあわせて新しい発想で生み出される技術ができてくる可能性があると思います。

そうした、「ハードウェア×ソフトウェア×ハッカソン」と題した『ものアプリハッカソン』が1月26日、27日の両日で開催されるそうです。詳細などはこちらからぜひ。

東京だけでなく、大阪などもこうした動きが盛んになっていくことを期待すると同時に、日本各地にあるこうした技術のアーカイブを、これからの新しい時代にどう対応していくか、それぞれにとっても課題だと思います。

興味のある人はぜひ。

【ワークショップ】ものアプリハッカソン!!|大阪市グローバルイノベーション創出支援事業
■開催日時
2013年1月26日(土)9:00~20:00
2013年1月27日(日)9:00~19:00
■申込締切日時
平成25年1月13日(日)24:00
■開催場所
アーバンイノベーションホール(新阪急ビル9F)
■対象・定員
ものづくり系技術者 15名
Web系プログラマー 15名
その他(マーケター、プロダクトデザイナー等) 10名
※応募多数の場合には書類選考により参加者を決定。
■参加資格・条件
◯ものづくり系技術者
Arduinoを使用した電子機器を製作した経験のある方。Arduino言語によるスケッチ作製の経験のある方。
◯Web系プログラマー
Webアプリケーションの開発経験のある方。java等の言語でのAndroidアプリの開発経験のある方。
◯その他(マーケター、プロダクトデザイナー等)
デザイン思考などのデザイン手法について学習をした方又は興味のある方。ものづくりで生活を変える新しい提案をしたい方。
■参加費
3,000円(税込み)
■主催
大阪市
■共催
公益財団法人 都市活力研究所

詳細、申し込みはこちらから

2012/12/21

社会に対し新しい文化を作り出すGranma本村さんの挑戦−途上国の女性にナプキンを届けるソーシャルビジネス支援【Ready for?】


Granmaの本村さんが、クラウドファンディングのReady for?にて、プロジェクトを掲載しています。「小型生理用ナプキン製造機によってフィリピン農村部の女性にナプキンを届けます」ということをミッションに、BoPビジネスの支援をおこなうプロジェクトです。

そもそも、インドなどの国々では、ナプキンを使用するという文化がまだまだ根付いていません。10%程度というニュースもあるように、なかなか女性の生理用品に対して価値を見出し、製品を作り出すという意識が向いていない状況なのです。

そうした中、ムルガナンサン氏というインドの方が、男性でありながら女性のための安価なナプキン製造機を作り出そうと、何年もかけて試行錯誤しながら機械を製造することに挑戦しているのです。(製造などのストーリーはReady for?に記載。

そもそも、女性に対してナプキンが困っているのでしたらナプキンを直接提供すればいい、という発想もあるかもしれません。しかし、それでは、製品を買ってお終いであり、その後のスケールがまったくしません。そうではなく、ナプキン製造機を作り出し、安く丈夫な製品を作り出し市場に提供すると同時に、製造機を作り出しそこに雇用を生み出し、それに携わる女性がナプキンに対して意識を向け、そして自分たちも使うことでさらに利用者が広がっていき、そこから文化が形成される、という動きなのです。

これはまさに、資本主義による市場原理をうまく利用して、問題解決を図るソーシャルビジネスであり、途上国の人ちちのアイディアと行動力、そして製造機を発明し作り出そうという発明と行動力こそまさにBoPビジネスでもあり、そこから新しい社会的な文化が形成されることこそ、グラスルーツイノベーションなのだと言えます。

こうした、社会的な問題を、ビジネスとアイディアによって行動し、そして発展させていき、イノベーションを生み出すというアクションこそ、いまの社会にとって必要とされているものなのです。こうした一つ一つのアクションから、世界は変わっていき、そしてこれらに対して僕らが意識を向け、少しでもいいから僕らが物を買ったり使ったりといった経済的な行為をおこなうときにこそ、意義のある価値交換をおこなう人たちに経済がまわる仕組みをつくっていかなければいけないのです。

社会的なインパクトやイノベーションを生み出すには、いまの資本主義的な社会においてはお金は必要不可欠です。なにもお金を重要視するというわけではないが、お金という価値交換がおこなえる媒介を使い、意味のある価値交換をおこなうためには、製品のバックボーンや歴史、物語を知る必要があります。同じ500円でも、どんなものにその500円を使ったかで、500円という価値では計れない違った価値が生み出される可能性があるのです。自分が価値交換をしたその500円がどのように経済の市場として流れ、そしてまた自分や社会に還元されるか。そうした市場と僕たちとの間に流れるものをどこまで想像できるか、ということこそ大事なのだと思います。

いま現在、このプロジェクトは12月27日23時までクラウドファンディングで資金を調達しています。こうした活動に対して価値交換をおこなうことが、自分と社会とを結びつけ、そしてまわりまわって自分にも返ってくる、ということを感じる一つのきっかけになれるのかもしれません。



本村さんとは、本村さんが運営しているGranmaが開催している「世界を変えるデザイン展」などを通じて時折お話をさせていただいています。9月におこなった「VISINARY PITCH」でも、このムルガナンサン氏のナプキン製造機のことについてお話してもらいました。企業やおこすイノベーションは、新しいベンチャーを通じて起こることがしばしあります。こうした社会と自分たちとの接点を生み出し、社会全体の価値交換の中において意義のある活動をしている人たちに対し、なにかアクションを促進できる支援ができればと日々考えています。

僕らの一つ一つの日々の行動をどうしていくか。こうしたプロジェクトからも、考えることができると思います。ぜひみなさん、応援してください。




2012/12/20

Yes We DO−小さな一歩を踏み出すことから未来は変わっていく。だからこそ、行動しよう

16日に衆議院選挙、東京では都知事選挙がおこなわれました。結果に対して、それぞれに色んな意見があると思います。思ったような結果がでなかったと思う人もいるかもしれません。もちろん、「たられば」論をしたりすることもできます。けれども、それなりの仕組みをもちいてある程度の賛同をもとに選挙をおこなうことが、民主主義の一つの形であることは免れません。

では、僕らはこれからどうすればいいか。

その形は、今回の選挙などで、小さな一歩かもしれないけど、様々な動きがおきたことは間違いありません。前回の2009年と違い、改めてネット選挙の重要性を感じたと思います。One Voice Campaignが5月から動きだしたのも、その大きな気づきに対して、社会に対して発信できたと思います。もちろん、次の通常国会においては、早急にネット選挙運動の解禁、そして、政治の世界においてインターネットの活用がおこなわれるための動きをしていかないといけないと考えています。

同時に、今回の選挙ではOne Voice Campaign以外にも様々な人達が政治参加、選挙への意思表示をする活動が活発になりました。せんきょCAMP,勝手に!せんきょいいんかいI WILL VOTEなど、選挙への意識喚起、投票率をあげようと活動した方々の動きは、短い時間でも様々な動きがおこなえる一つの形だったと思います。合わせて、Teens Opinionなどのように、10代の人たちの意思表示をおこなうなど、選挙権をもっていない人たちの意見を吸い上げてる形は、これからの社会を担う20代、そして10代の人たちにへの大きなリーチができたのだと感じます。

もちろん、今回の結果に対して、僕らは受け止めなければいけません。しかし、自分の1票が無駄になったと思ってはいけません。自分がいれた1票、自分がいれた政治家に対しては、自分がしっかりと応援したという気持ちを伝えてください。自分がその人に、その党にいれたということを忘れてはいけません。投票は終わりではなく、そこからがスタートなのです。衆議員となった議員を見つめ、間違いがあれば指摘をし、そして正しいことや自分が賛同できることに対してはきちんと応援の姿勢を示さなければいけません。政治家を見つめることは、僕ら市民の役割なのですから。

だからこそ、今回の選挙の活動や、これまでの日本の政治の状況を考え実感するのは、政治に対して瞬間的なものではなくもっと恒常的に、日常の中にいかに政治や選挙への意識を持ち続けるデザインをしていくのかということです。様々な活動をしていると、まわりが投票や選挙への関心があたかも高いと感じてしまう恐れがあります。しかし、社会全体で見ればまだまだ大きな変化は起きてない。当たり前だが、社会なんてそんなすぐには変わらない。そんなすぐに変わっては社会としての維持機能が果たせなくなってしまう。だからこそ、実は目の前の生活を見直し、そこから小さなシフトを起こしていくことから、社会に対するアクションは行えると考えます。

自分の身の回りにあることに対して疑問をもつこと。そのことをまわりと共有し対話をおこなうこと。そこから自分と社会との接点を見出すこと。そのために、自分の半径5mにいる人達の幸せを考え、そして、その気持ちをペイ・フォワードしながら、違った誰かに伝えていく文化を醸成していくこと。そうした小さなことからでしか、社会は変わっていかないのです。もちろんそれは時間はかかるかもしれない。でも、それが確実で地道なものだと僕は信じています。


また、今回のように10代の人たちが政治に対して少しでもアクションをしていこうと思う意識が生まれたのは、僕たち大人は考えないといけません。若者が悪い、若者はダメだと言うその言説は、そうした若者を作った大人たちの仕組みによってできたものだと言えます。が、それに対して文句を言っても仕方ない。今を生きる僕たちは、今生きているこの環境の中から未来を見つめ今後を考えないといけないのです。だからこそ、10代でこうして盛り上がりをみせたことは大人はその思いを汲み取り、僕らもそうだけど次の世代に対して恥じることのない行動をしていかないといけない。

未来の歴史家からしたら、今回の選挙は2011年3月11日に起きた地震以降の大きな国政選挙の位置づけ。それでいて、民主党から自民党へと政権交代がおこなわれた節目な選挙だったと語られます。その語りは、おそらくいまを生きる僕たちが思っている以上のものかもしれません。未来の人たちから見て、いまの僕たちはどう映っているのか。未来の子どもたちに対して、何かよいものを一つでの残せたのだろうか。そうした思いを持ちながら、いまを生きていかないといけない。

今回の選挙の結果が振るわなかったからと言って諦めてはいけない。諦めては意味がない。でも、確実に一歩は歩んでいる。だって、今回で僕たちはさらに色々と学んだから。僕たちでも、声をあげれば少しでも波が起こせてこと。そして、10代の人たちが未来に対して希望をもっているということ。だからこそ、僕たちはこれからも行動していかないといけない。2008年のオバマ大統領が当選したときのキーワードは「Yes We Can」だった。だとすると、今の日本には、「Yes We Do」なのかもしれない。僕はやればできる。僕らが行動すれば未来は変わる。だからこそ、行動しよう。身近なところから一歩を踏み出そう。そこから何かが変わるから。

「Yes We Do」
僕らが行動すれば未来は変わる。未来が変われば僕らも変わる。だからこそ、行動をやめてはいけない。小さな一歩でのその先に未来があると信じて。





2012/12/13

「投票」というアクションをもっと楽しく


週末が衆議院選挙、東京都に住んでいる人は都知事選があります。

ネット選挙の解禁ができていない中、各党色々な方法で情報を発信したりOne Voice Campaignなどの動きが一つのきっかけとなって「せんきょCAMP」や「Teens opinion」、「勝手にせんきょいいんかい」「I WILL VOTE」「デモクラシー2.0」など、様々な動きがおき、多くの人たちが自分たちで社会に対して働きかけをし、これからの未来について考えようと呼びかけなどをしています。

そんな中、個人でもちょっとしたことで選挙への意思表示ができる手段があったりします。ちょっと前に、韓国でもおこなわれたものなのですが、投票所の前で自撮り写真を撮ってそれをSNS上にアップしよう、という活動がありました。若い人が投票に行かない、とよく言われますが、そうじゃないよ、という発信をする一つとして、投票に行ったということの証明を、写真を使ってアップし、まわりに発信するという活動です。いまの日本でおそらくあとひとつ足りないであろうことは、「投票に行く」ということをデザインしなおすことなのだろうと思います。「なんとなくダサい」「面倒くさい」というようなマインドから、「ちょっと楽しい」という意識を向けるためのコミュニケーション・デザインができると、投票や選挙への意識が向けられるのではないかなと思います。

もちろん、自撮りは苦手でという人は、「投票証明書」を投票したときにもらい、その様子を写真にあげる、ということもいいかもしれません。上にある写真のような用紙を、投票が終わったあとに座ってる立会人の人たちに聞くと、用紙をいただけます。ちなみに、過去の選挙のときにも、こんな感じでTweetしたりしてました。





自分の行動ログ的な要素もあるのですが、投票に行った、ということをきちんとまわりに発信し、社会に対して自分の意思を表現することも、個人ができる一つのアクションだったります。誰々に入れた、ということや、誰にあなたも入れてと呼びかけることは公職選挙法に触れるため、誰に入れたということは書けませんが、投票に行ったよということは問題ありません。自分の意思で投票に行き、きちんと責任を果たすことは大事だと思います。誰にいれても、その責任を自分がもち、自分なりの根拠と納得をもって投票してもらえたらと思います。誰に投票するか、投票行為というものに正解はありません。そのかわり、きちんと自分なりに情報などを集め、納得して投票をおこなってもらえたらと思います。

ちなみに、投票証明書自体は各自治体によってバラバラなので、デザインなども違ったりするので、逆に言えば、ちょっとおしゃれなものやデザインが凝った投票証明書があると、投票に行ったことのプレミア感がでるかもしれませんね。また、実はあまり知られていないことかもしれませんが投票証明書を持参すると割引がおこなえるお店や商店が全国にあります。高級ホテル半額、CD割引… 「投票すると割引」セール続々登場 : J-CASTニュースというニュースでもあるように、自治体独自で試行錯誤したりしています。こうした動きがもっと活発化し、「投票に行ってビールを飲もう」とか「投票行った人だけの割引サービス」とか色んなインセンティブがあってもいいかもしれません。

他にも、いまの時代だとFacebookでイベントをたてて、同じ選挙区の人たちみんなで同じ時間に投票所に行こう、というような突発的なイベントにしてもいいかもしれません。住民票が地元に残している人なんかは、選挙のときに地元に変える口実や、地元の友達と会う良いきっかけかもしれません。そうした、投票行為を促進するようなアイディアをみんなでブレストしても楽しいかもしれません。

選挙というのはある意味でお祭りに近いものがあります。自分たちの街や国の代表を決めると同時に、自分が社会に対して意思表示ができる一つの方法です。選挙の肴に、日頃考えている社会の問題について友達や家族と話す機会にしてもらえればと思います。そうして、投票や選挙を少しでも楽しくするための仕掛けや企画、それらを含めた行動デザインを作り上げることから、政治についての興味関心が高まる社会になると思います。

2012/12/11

10代も投票しようーTeens Opinionで投票体験を、そして自分たちで社会をつくる意識をもとう #teensopinion




「10代だって投票に参加しよう」。

日本の法律においては、20歳を超えた成人のみが、選挙権が与えられます。1月の成人式で「君たちには投票権が与えられます」という訓示を受けても、おそらくいまの日本の若い人たちにしてみれば急に投票権をもらっても、という思いを抱くような社会になっているように思われます。

しかし、20歳になった瞬間から政治や選挙に興味をもて、というのはなかなか難しい話。そうではなく、投票するという体験や、政治や選挙になにかした興味をもつ仕掛けや、行動を促すデザインアイデアが、これからもっと大切になってくると思います。One Voice Campaignでも取り組んでいる「ネット選挙運動の解禁」は、まさに、こうした日頃の意識を向けるために、政治の世界とインターネットなどのツールを使い、時代に応じた新しい形の政治参加の仕組みをデザインし直す一つのきっかけとしての活動だと考えています。

そうした中、今回の衆議院選挙の投票がまっただ中ないま、友人であり高校生にして会社を起業した吉田拓巳くんが、10代のための模擬投票サイト「Teens Opinion」をリリースしました。模擬投票といえば、これまでに、高校などの学校教育の現場で政治について学び、実際に投票をしてみるというワークショップをおこなう未成年”模擬”選挙や、前回の衆議院選挙においてTwitterのアカウントを使って模擬選挙をおこなったGood Net Votingなどの試みがなされてきました。




今回のTeens Opinionは、Facebookのアカウントを使ってログインし、ログインすると意見などの書き込みができるページ、そして投票機能がおこなえるサイトです。特徴的なのは、Facebookというほぼ実名で運用されているようなサイトであることの、実際の選挙に類似していること、また、生年月日などから照合し、20歳以下でないと投票できない(なので、投票したい人は、ぜひ現実の投票所に足を運びましょう)という、ウェブならではの現実との相補関係をつくり、10代の人たちに投票体験をするきっかけを提供しています。もちろん、20代の人たちは書き込みなどをして、参加している人たちとインタラクティブに交流することができます。また、サイトオープンにさきだし、様々な分野の著名人から一言コメントをいただいており、僕もコメントをさせていただきました。




こうして、ネットでの選挙活動ができないいまでも、投票を呼びかけようと試行錯誤を試みるサイトや、USTなどを通じ、多くの人たちと対話を通じ選挙の投票率を上げ、自分たちでこれからの民主主義をつくろうと活動する「せんきょCAMP」など、様々なサイトが立ち上がってきました。One Voice Campaignを作ったきっかけも、こうした、ネット選挙運動の解禁のみならず、政治のネットの利用による新しい社会の参画のあり方を示す一つのきっかけをつくり、まさに、No VoiceからOne Voiceへと、僕らが自分たち自身で社会や自分たちの生活について考え、そして行動し、声をあげ、思いを共有した様々な人たちと一緒につくりあげていくような世の中になっていけたらと考えています。そのために、自分になにができるか、面白いアイディアがあれば仲間と共有し、そこから小さくてもいいからなにかアクションをとっていくことで、社会は変わっていくと思います。

ネット選挙が解禁したところで、すべてが変わるとは僕も思っていません。しかし、何かがかわるきっかけにはなると思います。いまの政治の世界にとって、あまりに現状の仕組みは私たちが日頃考えているような仕組みと乖離しています。そうではなく、政治のあり方をアップデートし、いまの時代に政治や社会がどうあるべきか、今一度みんなで考えるための一つに、インターネットがあるのです。そこをきっかけに、僕らがどういった社会をしていきたいか。改めて考えないといけないのです。


誰かが社会をつくるのではなく、僕たちで社会をつくっていく、という思いをもち、多様な考えの人たちと対話を重ねながら社会をつくっていく、これから新しいあり方を担っていければと思います。

2012/12/09

MAKEのこれからの流れ、そして、企業や個人が考えなければいけない“ものづくり”とはーEdge Tokyo Drinksイベントまとめ


12月6日に、二子玉川にあるカタリストBAで、ライブトークイベントEDGE TOKYO DRINKS 02(エッジトーキョードリンクス)が開催。第二回の今回は、テーマが「MAKERS」でした。

3Dプリンタやレーザーカッターなどのデジタルファブリケーションが、近年安価で誰でも使える状況が出てきています。さらに、インターネットの普及などによってオンデマンドでの注文など、様々なインフラ環境も整ってきたこともあり、ファブリケーションが誰でも(パーソナル)なものになりつつある流れになっています。まさに、コンピュータがパーソナルコンピュータとなってきたような、新しい産業革命が起きつつあるのでは?と、元WIRED編集長のクリス・アンダーソンが著者『MAKERS』で言及しているような流れが、本当に起きているのか、そして、そうした時代になってくる中が、僕らが考えなければいけないことはなにか。

世界を変える、産業革命という言葉ではなく、実際に現実に起きている現象をしっかりと見極め、分析することが求められており、今回のエッジトーキョードリンクスは、かなりの盛況さを見せていた。そこで、イベントの様子など、覚えている限りでまとめようと思う。今回は、カタリストBAでの開催ということで、Co-labまわりの人達がゲストとして登壇。ゲストの話したことなどは、多少要約してるので、すべてを網羅していませんがなにかの参考になればと思います。

●イベント概要
【ゲスト】
【モデレーター】
・松島倫明(書籍編集者/NHK出版)『フリー』『シェア』『パブリック』『Think Simple』などの翻訳編集者。『MAKERS』の編集者でもある。
【プレゼンター】
・田村英男(編集者/オライリー・ジャパン「Make日本語版」編集)
雑誌「Make」日本語版や技術書などを出版しているオライリージャパンの編集者。

・飯野健一(ファブリケーションプロデューサー/Ag Ltd./co-lab渋谷メンバー)
エージーリミテッドという、iPhoneアプリなどを開発しているものづくり会社を運営。

・伊藤聡一(CMFデザイナー/rolo. Concept/co-lab二子玉川メンバー)
モノとコトをつなぐCMFデザイナーとして活動。色と素材によるデザインをしている。http://www.roloconcept.com/

・小杉博俊(System Creates Chief Officer/システムクリエイツ/co-lab渋谷メンバー)
40数年間「紙の仕事人」として仕事に従事。新しくものづくりをはじめようとco-lab渋谷に入居した。http://www.systemcreates.co.jp/

・久保田晃弘(ファブリケーター/Fablab Shibuya/co-lab渋谷メンバー)
・梅澤陽明(ファブリケーター/Fablab Shibuya/co-lab渋谷メンバー)
世界的な市民工房のネットワークfablab のfablab Shibuyaメンバーhttp://www.fablabshibuya.org/


まず最初にモデレーターの松島さんから今回のトークの趣旨などを説明。クリスはそれまでWIRED編集長を務め、『ロングテール』『フリー』『シェア』などを書籍を書き、社会の現象についてまとめてきた。今回の書籍はそこから視点を変え、「いままでの10年はデジタル革命の時代であり、これからの10年はリアルなアトムな世界、物の世界に同じような革命が起きるのがこれからの10年とクリスの考えを述べた。

そうした中、今日のテーマでもある「MAKERムーブメント」は、サブタイトルとして21世紀の産業革命、新産業革命とクリスが語るが、その中でも4つポイントがあるとする。

①デジタルファブリケーション 
デジタル工作、工作機器がデスクトップサイズになってきた中で、コンピュータががPCになってきたように、ファブリケーションもパーソナルになってきている
②オープンオーガナイゼーション
ネットの世界でもクラウドソーシングやネットでのオンデマンド発注などがおこなわれている。MAKEの現場でも、世界の工場とインターネットでつながり、受発注をおこなうことができる。それによって、いままでと違うものづくりのサイクルになってきている。
③ファンドレイジング
これまで、製造業は資材や工場など、多くの資金が必要としていた。しかし、Kickstarterなど、ネットで資金を調達する方法が多くなり、試作の段階でも資金の調達をおこなうことができる。ファンドレイジングができる環境が、一つの革命のきっかけにもなっている。
④オープンソース
ものづくりそのものもデジタルなってきたことで、フリーやシェアの中で、オープンソースファブリケーション、Co-Creationなどの現象がみられるようになった。一人ではなく、みんなでやっていくことでイノベーションが起きてくるのでは。

という4つのポイントについてまとめた。それらを踏まえつつ、今回のゲストの方々が日頃取り組んでいることや、それらを踏まて、今後どうなっていくか、トークセッションがおこなわれた。

オライリーの取り組みとMaker Faire

田村英男さんは、オライリージャパンの編集長 をつとめ、雑誌『Make;』日本語版やMAKEカンファレンスなどのイベントを手がけている。

我々は、テクノロジーを消費するだけの存在ではなく、テクノロジーを創造する人間、「Maker」にもなれる。
デール・ダハティ(Make日本語版 Vol.1より
2005年に創刊したMake;創刊号を持参し、2006年に創刊したMake;日本語版について話をおこない、Make;創業者のデール・ダハティの言葉を引用し、誰しもが「Maker」になれる時代がくると語った。今の時代は、iPodやゲーム機などハッキングできるデバイスの登場によって、ソフトウェアだけでなくハードウエアにもハッキングな発想がもちこまれるようになったとし、電子部品が安く手に入る環境によって、企業だけではなく個人でも安く作れる時代がきたと語る。

そうした中、オライリーメディアは、他にも、オープンソース系の技術のメディアを出版している。オープンソースのカルチャの中において、技術情報などをオープンにしていく思想が、その根底にはある。当初は、Arduinoなどの技術書は メディア・アートなどの分野から、教科書としても購入されるケースが多かった。他にも、日本語版独特の編集部『Made by Hand』『こどもが体験すべき50の危険なこと』『Cooking for geeks』など、考えさせる書籍も出版している。
ものをつくると、かならず失敗する。そこから学ぶことがある。もっと失敗しよう、ということを示すために、こうした書籍は出版している。
先日科学未来館で開催されたMaker Faireでは、例年以上の盛り上がりをみせ、多くの来場者がメディアが取材をおこなった。イベントの来場者や参加者が伸びた理由として、①Makeは様々なコミュニティが参加しやすい環境であり、様々な分野の人が参加したこと②初期から参加者にOSS(オープンソースソフトウェア)コミュニティ関係者が多く、情報共有に積極であったこと③ウェブなどのエンジニアがモノをつくりやすい環境が整い、プログラミングの腕で作れるものやウェブと連動した作品などが多く登場したこと、④ブログやTwitter,ニコ動、Youtubeなどを通じた情報共有の普及とシンクロしたこと⑤来場者ー出展者ー出展者同士のコラボという流れなど、参加だけでなく、そこから一歩踏み込んだ巻き込みの仕方などがみられた、と語った。



AGが取り組むプロダクトの現場について

飯野健一さんは、AGという会社を運営している。その会社のコンセプトは“its more fun to iphone”。今回は、ファブリケーションプロダクトである光るイヤホンアクセサリー「pina」を紹介した。スライドをあげさげして、キャラの光量を調整するプロダクトで、光のコントロールなどを楽しむことができる。

また、ただの製品ではなく、パーツを組み合わせ、自分で作る体験も特徴の一つ。「ぴかぴかPina Kit」として、組み立てるところから楽しめるデザイン。また、ユーザだけでなく飯野さんら開発者らも自分たちで一つ一つハンダ付けなどをして作っていく。colabでレーザーカッターでカッティングしたりと、まさにすべてがDIYなプロダクト。「いままでのものづくりと違う作る側もDIY買う側もDIY」と飯野さんが語るその理由は、企画し、製造し人々の手に届けるまで その全てをワンストップでおこない、開発者の思いや熱を純度高く保ち、全部自分たちでやっていくことが、一番プロダクトにとっていいのでは、という考えからだ。

プロダクト開発のアイディアも、単なる飾りではなく、アプリと連動し、何かの動きを表現できるようなものがあればというところからだ。iPhoneやiPadなどのマルチタッチインターフェイスは、たしかにタッチなどがおこなえるが、身体性に欠けるのでは、ということから自分で作り上げることの楽しさを知ってもらいたいという考えだ。しかし、もともとアプリ開発をおこなってきたがハードには携わっていなかった。そのため、ハード開発のためのチームビルディングをスタート。ハードウェア製造ができる人をTwitterで募集し2011年2月からスタート。

そして、テクノ手芸部吉田さん監修や、IAMASの学生などを巻き込み、ものづくりを開始。ソーシャルメディアの活用などで一年半で形になったと語る。そして、今年のYahoo! JAPANスマートデバイスAppで賞をとるなど、評価を得てきた。また、セールス自体も外部のサイトを使うのではなく、自社のECサイトを運営。今後はクリスマス用のデバイスの開発をおこなうなど、季節やオーダーにあわせた開発もおこなっていく、とのことだ。



CMFという視点からものづくりに取り組む

伊藤聡一さんは、CMF creatve kitchen rolo. Conceptを運営している。CMFとはカラー・マテリアル・フィニッシュの略で、プロダクトや建築、インテリアなど様々な商品の色や素材、質感などをデザインする存在。欧州では20年以上前から研究されてきているが、日本ではその存在がまだまだ浸透しきれていない。

伊藤さんは、ものの内側を知りたくて、プロダクト・デザインを専攻した。その後、色などのデザインを追求するうちにCMFという概念と出会い、実感や体験を重視し、人々の不便や不都合の価値を提供する存在として、独立。

もともと日産のデザインをおこなっていた伊藤さん、メーカー視点とマーケット視点の両方からプロダクトについてデザインし、色彩(見る)、素材(触る)、そして仕立て(使う)という3つの観点から商品開発をおこなう。「モノとコトをつなぐ仕事」と語るように、商品に対してあらゆる視点から商品を分析していく。

伊藤さんは、クリス・アンダーソンが語るBit(情報)とアトム(物質)に、さらにPhoton(光)を付け加えたいと言う。ものの光の要素によって、情報や物の質が測れるのではと語り、デザインの重要性などが、これからのものづくりでも考えなければいけないと話した。

来年以降は、co-lab西麻布にて、Quration-United.Libというプロジェクトをスタート予定。素材メーカーやクリエイターの人たちと一緒に活動していくとのこと。



企業から個人へー50年のものづくりの人が取り組む新しい挑戦

小杉博俊さんは50年間「紙の仕事人」として働いており、紙素材を中心としてものづくりをやっていた。1942年生まれで65年にぺんてるに入社。その後、様々な紙製品のイノベーションをおこしてきた。幻の商品として紹介したのは、電子レンジ発紙。電子レンジでも耐えうる紙製品を作るも、お蔵入りになった製品だ。他にも、バッグナチュラルやCDを包むためのソフトビーズ加工紙、出雲大社神紙などを作成。MAKERという言葉が出来る前から、MAKERとして企画提案から製造請け負いまで実施していた人。

ぺんてる時代には幼稚園の教材、車のボデイカラーを立体的にみせる製品などを制作。オムロンなどのデジタル温度計は、それまで水銀体温計だった体温計は、病気の時以外に使用する機会がなかったものを、常日頃のデータとして記録するもの、という視点から制作。また、体温計にけんおんくんというネーミングをつけるなど、製品開発における新しい視点をもたらした。

「世の中にでていないものを、日本初を作りたかった」と語るよ小杉さんは、いまやアプリを制作するなど、様々な分野での開発をおこなっている。70歳になる前に、とある方との話から気づきを経て、70歳すぎてから新しいことに挑戦したいと考え、先日からco-labに入居。これから、新しいものづくりの実験をしていきたいと語る。紙を3Dスキャンした3D紙見本帳を開発したりしたい、と語った。

前述の伊藤さんと一緒にQuration-United.Libに参画し、素材を活かした新しいものづくりに挑戦していきたいと語った。



世界の市民工房Fablabから生まれるコミュニケーション

久保田さんと梅澤さんは、Fablab渋谷で日頃働いている。梅澤さんは、もともともともとエンジニアとして活動していたが、町工場がこれからどうなっていくかということを研究するところから、Fablab JAPANの田中浩也さんのところに行き、そしてFablab渋谷をスタートした。

Fablabは世界的な市民工房のネットワークで、3次元プリンタやカッティングマシーンを備え、あらゆるものをつくる市民工房として世界135箇所にあり、すべてのFablabとやりとりをおこなえる。世界中の人達、ものづくりに携わる人たちとコミュニケーションをおこなうことで、それまで知ることのなかったテクノロジーや気づきを得ることができると語った。「人の出会いの場としてFablabがある」と梅澤さんが語るように、人との出会うを通じ、新しいものづくりの体験を生み出す場だ。

Fablab渋谷は、Co-factoryとして機材がある工房スペースを持っており、Colabの入居者スペースが利用できるようになっている。レーザーカッター、3Dプリンタ、ソーイングマシーン、ペーパカッターなど、機材をこれからもっと用意していくとのこと。そうした、市民工房からものづくりをはじめ、そこから本格的な製品を行いたい人たちに向けて、企業と連携し、より精度の高い製品づくりができる人たちを紹介し、そこから新しい造形がうまれていく可能性を示唆した。

梅澤さんは、今の時代だからこそ、「なぜつくるのか、どうしてつくるのか、ということを考えてもらいたい」と、ものづくりの原点の発想をもってもらいたい、と語る。人は、ほしいものと必要なものという2つの欲求があり、必要なものは、その人にとって課題を解決するものである、とする。かつて途上国である東ティモールでも活動していたときに、途上国の人たちと一緒に活動していく中で、本当に必要なものを必要とする人に届けていくことの大切さを感じたと言う。MAKERSは、これを改善するものとしてあってほしいとし、課題のシェアをしていき、じっくりと課題に向き合うことで社会にとってインパクトが与えられるのでは、話した。



また、イベント中には、3Dプリンタの実践もおこなった。開発しているアプリで、オリジナルのアクセサリーがつくれる、というものだ。その日の惑星の位置を算出し、その形のイヤリングがつくれる、ということで、会場から一名の希望のプロダクトをライブで制作するなどした。



トークセッションー個人、企業がこれから考えなければいけないこと


ゲストのプレゼンが終わり、パネルトークへと移った。日本のものづくりについて、いまや様々なところで声があがっている。そうした中、ビジネスの視点からは3Dプリンタだけで革命はおきないと話もある。また、ものづくりをこれまでやってきた人たちからしても、自分たちのDIYで進めていくことが主であるからスタートアップな発想ではないという意見があるなど、MAKERSムーブメントと一言で言っても幅があるのではという疑問からスタートした。

fablab久保田さん
「3Dプリンタ自体は20年前から存在しており、なんら新しい技術ではない。当時、ポスト大量生産の製造に関する研究をおこなっており、その頃からプリンタを使用していた。当時は一台2000万円程度はかかり、大量生産以降のモノづくりについて、あらゆるところであらゆる人が研究していた。そこから、200万円台にまでスキャナも進化し、またその頃からウェブで共有する文化が登場し、ウェブの進化とテクノロジーの進化がクロスし、コストダウンが図れたことによって、こうした時代になったのでは。まさに、パーソナルコンピュータが広がったのと同じ現象で、3Dプリンタにもおこるのでは。だからこそ、僕らがどうしていくかをしっかりと考える必要があり、まだまだいまの状態は一過性なものにすぎない。

松島さん
「技術が新しいのではなく、誰でも活用できることで生まれる変化が大きいのだと思います。社会がどう変わっていくか。プロトタイプのやりやすさについて飯野さんはどう思いますか」。

飯野さん
「pinaのデザインなど、いままでは紙の上でやっていたものが、レーザーカッターで切り出しできるようになった。そうすることで、デジタルじゃなくものとして提示できることはすごく大きい。プロトタイプを繰り返しつくっていくことで、より精度をあげられられる。また基盤やキットなどは香港に発注をかけており、まさにクラウドファクトリー。ネット経由で注文し、基板用の入稿データを送ったら、あとは来るのを待つだけ」。

松島さん
「バズっている3Dプリンタも、まだまだ進化している途中であり、問題もあることにも気づかないといけないと感じる。そうした意味で、MAKERムーブメントの一端でしかないのでは。ネットワークやネットで発注、一緒にコミュニティで開発などおこなうことで、個人やユニットでも世界の工場を動かせるようになった。小杉さんは、もともと大企業にいた人がなぜ個人で?企業としてのやりにくさ、個人のやりやすさはありますか」。

小杉さん
「もともと、紙は自分で何回も作り直しができ加工しやすいということから魅力にはまった。他の成形品だと試作が難しい。世の中に無いものがコンセプトでやってきたが、いままでそれができなかった。メーカーに提案しても1000に一つくらいで提案が通るようなもの。いろんな物がでてきた中で、いまはできなくても、できる時代がくるのではと思っていた。そうしたときに、家庭用インクジェットをつなぎあわせて製本する機材をつくった人がいて、それによって何千万かかっていたものが何百万になった。知恵を使うと、安い機材でも生産できるようになることを垣間見た。そこで、独立し頑張っていこうと思った」。





技術とニーズのマッチングのこれから

松島さん
「2010年代から、アメリカではKickstaterでのクラウドファンディングが盛んで、そこではプロダクト系が多く、賛同して、ファンドレイジングして作られる。Kickstarerが顕在化させてのは、欲しがっているという欲求。そうした欲求に対してすぐにお金が集まった。みんな、欲しいと思ったものに対して、欲しいと言える環境ができた。逆に、なぜいままでそれらができなかったのか。特許をもっている人や企業はなぜ、つくらなかったのか。そうした意味で、技術とニーズのある意味でのミスマッチが顕在化したのではとも思います」。

伊藤さん
「独立する前は大企業にいた。会社のなかで求められる表現や形あるが、そこで語られる中身は事業の内容に限定された範囲になってしまう。それはもちろん仕方ないことでもある。自動車だったら自動車の言語。しかし、外にでると幅は無限にでてくるようになった。MAKERSムーブメントにおいても、様々な幅があり、玉石あると思うが、3Dプリンタみたいなものがでてくるもので、頭の中にあるものが具現化できるようになったのはいい動きだと思う」。

久保田さん
「3Dプリンタの多くはABS樹脂。しかし機材によっては金属や、材料をハイブリッドさせたものもでてきている。まだまだ技術革新の途中。また、ベルギーにあるプリンタなら人体サイズの大きさも作れる。逆にナノテクノロジー的に小さいものを作るバイオプリンタなど、プリンタができる幅も、次第に進化してきている」。

伊藤さん
「コモディティ化ではなく、どこか特化したものをつくりたいですね。荒削りなものでもいいので、自然的なものを求めるようなものに携わりたい。いま、山梨県の宝飾品をつくられている人たちのお手伝いしているが、直接石を削るとお金かかり時間もかかるが、そこにプリンタが利用されたりしている。まさに、伝統産業が使って検討している現場もある。効率化と、オンリーワンなものが交差している時代の印象を感じます」。



ものづくりとビジネスの関係について

松島さん
「ネットを最後に出口にすることで個人で販売できる時代になった。お店でなくても、自分たちで作って自分たちで販売していく。Etsyなどの登場も大きい」。

飯野さん
「pinaはAmazonでも売っている。確かに販路はEtsyなど色々出てきています。そうした意味で、販売の障壁は低くなってきてる。Pinaは最初はメーカーにもっていったが企画決まらなかった。メーカーの予算や社内事情、販売ロットの関係など、考えることが多かった。そうした意味で、意思決定のスピードにおいて、自分たちでつくったほうが早いのでは、ということだった」。

松島さん
「Maker Faireがすごく盛況だった。出店の人にこれ、売ってる?って聞くと、売っていないことも多かったが、商売っけがある人とない人で、ない人が多い印象だったけど、出店する人の意識やビジネスとしての距離感などをどう感じているのでしょうか」。

田村さん
「できるだけ売って欲しいとは思っている。今回、それまで出店料無料だったがレギュレーションを変えた。企業やメーカーは、専用に場を設けていたが、個人と事業主の違いがあいまいになってきたので、売るか売らないか、ということで分けた。ひと通り見ていたが、ほとんど高い金額で売る人はいなかった。それでも、販売は、増えてきている。企業はもちろんだが、趣味で作っている人が、販売している人もいて、徐々には変わってきている」。

松島さん
「Kickstarterを見ると、お金を集めるだけでなく達成するかどうか、人気があるかという事前のマーケにも使われていて、ニーズの顕在化が測れる。また面白いプロジェクトは拡散され、お祭りなものになっていく、そうしたダイナミズムを感じるが、日本ではどうでしょう」。

田村さん
それらを促進する動きが起きてもらいたいです。しかし、あまり無理がないよう、自然に売りやすい環境を作っていければ。イベントとしてはしっかりとつくっていくことで、それらは自然にまわっていくのではと感じます」。

松島さん
「Fablabには、ビジネスを見越した人も来ますか?」

梅澤さん
「来るときあるが、やはり多くは本業ある人が空いている時間で、というのがほとんど。開発については、ニーズのマッチングをはかり、マーケットインになってファンがついて、いずれ本業になっていくということは起こると思う。そうした卵な人はいる。1000個ではなく50個などでつくったりして徐々に作っている。企業も、外注せずに自分たちで作ったり切ったりして、新しい素材の活かし方などを模索するなど、企業としても、自分たちで考えようとしている動きが起きている」。

松島さん
「そうした意味で、インキュベーションの部分も今後大事になってくると感じる。co-labなどでつくるように、同じ場にいることでビジネスができるダイナミズムもおこる?]

小杉さん
「まだco-lab渋谷に来て2週間程度だが、その中で見ていても商売っけがいない、だろうなという人多い。そのかわり、自分がつくりたいものをつくりたい、と言う人が多い。そうした意味では、デジタルファブリケーションをうまく使うのは、街の発明家が盛り上げていくのではと思う。たまに、アイディアマンや試作をもってくる人がいるが、まだまだ荒削りな人がほとんど。でも、ものの作り方を教えることで、商品化の形の持っていける可能性は大いにあると感じる。だからこそ、アドバイスだけでなく、一緒につくっていくようにしていきたいと思う。発明家は、商売っけが多い人たちが多い。だから、ネットで新しいことを配信して、世の中にでてくるのでは。もしかしたら、クリエイターが負ける時代にるかもしれない」。




渋谷という街から、新しいものづくりを見つめ直す

飯野さん
「渋谷でやっている意味を考えていることがある。渋谷という意味。すでに、デジタルファブリケーションの建物いくつかあるし、コワーキングスペースなど、渋谷に多い。それはなぜか。僕はらのような世代は、1980年代んp渋谷のサブカルを経験している世代。だからこそ。渋谷という年の文化の発信力を経験している人たちで、それが原体験になっている。2000年代になってファストファッションが多くなったりしてつまらない街になってきたのではと感じるからこそ、今の時代においてものづくりの軸で渋谷の発信力を高められるのではと思っている。ちょうど先日タワレコがリニューアルし渋谷の場所からなにを発信していくか、タワレコ考えている。放送局のDIYのスタジオをつくり、渋谷から世界に発信し、パッケージとしてCDを買ってもらう経済性をつくり、循環をつくろうという実験をDOMMUNEと一緒につくっている。一方、MAKERSも、Co-fablicationの文化の中で、どういうムーブメントをつくっていけるのか。まさに課題」。

梅澤さん
アイディアからアイディエーション。そしてオブザベーション、ファブリケーションへとつながっている。ますます、自分たちの描いているものを形にできる時代。渋谷にいろんなものが集まっているからこそ、頭のものを具現化し、形にできる様々なポテンシャルにがある。だから渋谷にあるのではと思う。Fablabも、来年から街(渋谷)のプロトタイピングの実験プロジェクトをおこなっていく。みなさんが思う渋谷をプロトタイピングしよう、というイベント。そうした意味で、ますます街が面白くなっていく時代にも重なる」。

松島さん
「MAKERブームの中で、日本中の固有の場からカルチャーでてきている。渋谷から、メーカーブームとあわさって新しいものがくる予感がする」。




企業と個人のものづくりの新しい可能性

ここで、会場からの質問。質問は、メーカーに勤めている人からの意見があり、大企業が、こうしたMAKERの動きとどうコラボしていくか、ということが論点になった。

Q)消費者だと思っていた人たちが作り手になってきた。そうなってきたときに、ユーザは企業になにを求めてくるのか?

田村さん
「オライリーとしては、企業に対しては製品の情報を公開し、改良しやすいものを作って欲しいと思っている。もっとMAKERフレンドリーな製品をつくってほしい」。

久保田さん
「当たり前だが個人のMAKERがつくれないものもある。例えば冷蔵庫などはまさに。だから。企業は製品の情報を公開し、あらゆるユーザが中が見れて、自分で直したり改良したりする動きが起きて欲しい。争うのではなくお互いが仲良く、つながっていけるようなもの。まだまだ製造業は技術をもっているため、そこに個人のアイディアなどと融合することでの可能性はあるのでは」。

Q2)企業のデザインで働いているが、デザイナーはどういった仕事になっていくか?デザインは必要か?

伊藤さん
ものをつくれる形だけだと、誰でもできるが、そこから先がデザイナーの仕事。つまり、コンテキスト。なぜその製品を作ったか。ストーリーをつくらないとただのモノになってしまう。自分のものづくりは、それらを提供していく。それを考えないとデザイナーは一般化してくる」。

松島さん
「大量生産はストーリーがない。そこにコンテキストがあったり、作り手の顔が見えたり。そこにデザイナーの余地はある。なぜつくるのか、ということを考えないといけない」。



大手企業も、まさに変わろうとしている動きも起こっている。もちろん、すべての情報を公開することは難しくても、出しても問題情報、出してはいけない情報を精査しつつ、できるだけオープンであることによって、新しい可能性が開かれるのでだろう。今回のトークでも、個人のものづくり、そして、企業としてのものづくりのあり方を考えさせられるセッションで、大いに盛り上がった。

今後、ますます盛り上がるだろうMAKEの動きを、しっかりじっくり分析していきたいと思う。

【関連書籍】


また、当日の様子は、USTREAMで動画で録画されている。こちらも御覧ください。



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2012/12/07

Googleがネット検閲反対を訴える特別サイト「Take Action」を公開ーインターネットについて今一度考える





Googleが、政府によるインターネットの検閲反対を訴える「Take Action」プロジェクトを公開した。

このプロジェクトは、12月に開かれる国連の機構である国際電気通信連合(ITU)において、インターネットを規制する動きを進めようとしている動きに対して、「自由で開かれたインターネット環境への支持を表明しましょう。」と、支持を訴えるものです。

自由で開かれた世界は、自由で開かれたインターネット環境によって実現します。インターネットの将来は政府だけで決めてよいものではありません。インターネットを利用する世界中の何十億もの人々の「声」を反映させる必要があります。

インターネットが、誰もがアクセスし、自由な表現がおこなえる空間であるとし、政府などに対して規制が入ることなく、インターネットを利用する世界中の何十億もの人々や、インターネットを構築、保守している専門家たちの意見を反映させる必要がある、と主張しています。

ITU で発言権を持つのは政府だけです。その中には、自由で開かれたインターネット環境を好ましく思っていない政府も存在します。 技術者、企業、そしてウェブを作りウェブを利用する人々には投票権はないのです。ITU は秘密主義でもあります。条約の協議や法案は機密扱いで非公開となっています。

とあるように、インターネットの規制が、非公開の場で秘密裏に決定されることに対して、NOを突きつけています。

また、特設ページ「 #freeandopen 」において賛同やコメントを呼びかけ、世界各地で賛同者が集まっており、その様子をサイトに公開しています。すでに、世界で300万人以上の賛同が集まっています。

このITUの動きが、ITU会議、インターネットの監視を強化する勧告を採択 - CNET Japan にあるように中国が提案した非公開の勧告を採択した、とあります。これによって、政府の介入やインターネット検閲が加速するのでは、という懸念がされています。

こうした動きは、電話やFAXの登場によっても、おこなわれた動きに似ています。もちろん、インターネットという存在や、その概念自体は誰しもが共有し、オープンでパブリックなものであるべきであり、個人の自由や人権、プライバシーの侵害をそこなってはいけない存在だと思います。

そうした意味において、インターネットという誰もがアクセスでき、誰もが情報を発信できる環境に対し規制を書けることに対しては、僕自身も賛成です。また、あらゆる人たちがアクセスし、小さな一歩から社会を変えていく力を特にここ数年の「アラブの春」や「Occupy」などを見るように、個々人や集団の主張や弱者に対する武器として機能しているという面もあります。

と同時に、「オープンで自由」という側面は、責任や義務を負うことにもなります。個人情報やデマや成りすましなど、犯罪の温床や間違った情報に対して、規制をかけれず、気がついたら取り返しのつかない問題に発展する可能性も秘めています。



インターネットというネットワークは、よく例えにもあげられるように、包丁と同じく、使いようによって課題を解決するためのツールと同時に、何かしたらに危害や損害を与えるものにもなりかねません。そのツールを使う僕らが、どう使いか、で使われ方が変わってくるのです。

もはや、インターネットは一般の人達にまで普及し、社会にとっても大きなインフラとして機能しています。そうした意味において、「表現の自由」「言論の自由」といった自由を所持したと同時に、それに相反する個々人の意識において自分が関わっている情報ややりとりにおける責任や義務が伴ってくる、ということも考えないといけません。検閲といった、個人の自由がそこなわれる規制に対しては反対だが、個人の意識やマインドにおいて、相互によい環境をつくっていこう、という文化が醸成されなければ、規制や検閲に対してのなにかしたらの対処の必要性はありうるのかもしれない。

だからこそ、規制かそうでないか、という二元論ではなく“僕らがインターネットとどう付き合って行きたいか”ということを考え、議論し、まわりの人たちと対話をしながら、考えていかなければいけないと思います。

また、同時に、Google やYahoo!日本では楽天やGREEやDeNAなど、インターネットのサービスに関わるすべての人たちや企業、また、インフラの構築しているようなサービスをおこなってる企業は、自分たちが社会に及ぼす影響や意義を考え、今後のあり方などについても、しっかりと考え、安直な判断をしないよう、お願いしたい。

誰しもが平和で豊かな社会を過ごせるよう、企業も僕ら自身も考えていかなければいけない。

2012/12/05

精巧に作られた惑星ショコラを見ながら、宇宙に思いを馳せる


先日、仕事で大阪に行く機会があり、そのときに、以前友人が「惑星ショコラ」の話をしていたのを思い出した。

惑星ショコラは、大阪のリーガロイヤルホテルで販売されている太陽系8惑星をモチーフにしたショコラで、ものすごく綺麗で精巧に作られており、職人の技術と本物そっくりな太陽系な姿に、ギフトにぴったりなものだということで、実際に直接見に行ってみたいと思い時間を作って行ってきました。




大阪リーガロイヤルホテルは、中之島駅直結のところで、大阪駅から少し西に行ったところ。ホテルの中は、地下にプティックがあったり一階にAudiの車の展示などがしてあり、なかなか豪華な場所。で、そのホテルのロビー奥の右側にいくと、惑星ショコラを販売しているショコラブティックレクラがある。



着いた瞬間にすぐ分かる、精巧な技術で作られたショコラが、すぐ目の前に広がります。外をホワイトチョコレートでくるみ、中に紅茶、コーヒー、ナッツ、スパイスなど、味の変化とバリエーションに富んださまざまなジャンルが、その太陽系に模したデザインで展示されていました。


近くでみても、その精巧さはびっくりします。2007年以来、ずっと変わらない人気を誇っているとか。


で、単品でも買えるけど、やはり買うなら太陽系が並んでいるパッケージをおすすめします。水星、金星、地球、火星…と、昔、水金地火木土天冥海と覚えたまさにその順番で並んでいます。
パッケージものは、太陽があるものとないものとあるみたいです。


あと、惑星以外にも「隕石」を模したショコラがありました。これは、中にジャムが入っているみたいです。


なかなか、隕石のほうも見てるとぐっときます。


もちろん、ショコラなので、食べなきゃ意味ないのですが、食べるとこれまた美味しかったです。味は、食べてから感じてください。

見るだけでも、十分満足してしまう惑星ショコラ。店頭では、ここ大阪リーガロイヤルホテルでしか買えないみたいですが、オンラインショップで、一部買えるそうです。パッケージで買えるので、ギフトとかにいいのではないでしょうか。

こういう、ちょっとした贈り物に、宇宙な話や、遠い未来や星について考えながら、誰かと食べる、というのもありなのかなと思いますね。

とかく、都会に住んでると日頃星や空を見なくなる機会があったりします。しかし、人間って空や宇宙という遠い尺度のものを見て、感じながら、色々な妄想に耽ることで、頭を切り替えたり、すっきりさせたりすることは大事だと思う。宇宙という広い広大なものの中では、自分の考えのちっぽけさや、目の前で繰り広げられている出来事の小ささから脱却し、広く大きな視点で物事を見ることの大切さを覚えます。

宇宙を見る機会、そして、惑星や空を感じる一つのきっかけとして、惑星ショコラの精巧さを見ながら、考えに耽ってみようと思う。






2012/12/04

投票率をあげるためにコミュニケーションは何ができるかーせんきょCAMPが作るオープンコミュニケーションの動き #senkyocamp


greenz発行人の鈴木菜央さんや、暮らしかた冒険家 hey,meotoの伊藤菜衣子さんらが、選挙にあわせて活動をはじめた「せんきょCAMP」。

「選挙の投票率の低さは、コミュニケーションの領域の問題」として、コミュニケーションの力で、選挙や政治について、みんなでなにができるか、オープンな場で熟議をおこなうイベントを、毎日おこない、その様子をUSTREAMで配信し、TwitterやFacebookでも発信しながら議論していく、というムーブメントです。

投票は、僕らが政治にアクションをおこなう一つの方法です。同時に、選挙以外の日頃の行動の中で僕らがどういった意識をもち、そしてまわりの人たちとコミュニケーションをとり、社会について考えていくか。その答えは誰もわからないし、唯一な答えは無いと思います。あるのは、対話やコミュニケーションを通じて僕らの意識をシフトしていくことなのだと思います。


One Voice Campaignをきっかけに、様々なところで声を上げる動きがでてきています。こうした、自分たちができる範囲の中から少しづつでもいいので、まわりの人たちを巻き込みながら動きがおきていることは、こうした過程を通じて、自分たちで社会に参画していくまさに途中なのだと思います。

こうした動きが、今後様々なところで起きてくることを期待し、同時に、自分がなにができるか考えていければと思います。

また、初日の様子などUSTREAMにアーカイブやTogetterまとめ『オープニングトーク「せんきょキャンプがやりたいこと」』がされています。こうして、放送するだけでなく、動画のアーカイブやTweetのまとめをすることで、しっかりと記録に残していくことも、ネットの時代にとって大切なことだと思います。

しっかりと、ログを残すことの重要性は、イベントやムーブメントにとっても、すごく大切な要素だと思います。見逃した人も、ぜひご覧を。



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せんきょCAMP渋谷


選挙を機会に、僕らも変わらないといけない

12月4日で、衆議院議員選挙の公示日ということで、選挙がはじまりました。

「僕らの声を政治に届けよう」という思いからスタートしたOne Voice Campaignも、もともとも目的でもあった2012年度の国会会期中に公職選挙法の改正ができなかったのは、残念でしたが、One Voice Campaignがもたらした動きや、自分たちで声をあげ活動しようという思いは、少しでも多くの人たちの意識に投げかけができたかと思います。11月29日におこなったシンポジウムでは、ネット選挙運動含めた、インターネットと政治の新しい形を、議員や有識者たちと模索する話ができました。もちろん、議員の人たちもそうですが、話にあったのは僕や一般の人達も、政治含めた社会に対し意識をもたなければいけない、ということも印象的でした。






日付かわり、12月4日からは選挙期間。12月16日の都知事選、衆議院選挙の投開票まで、立候補している人たち、そして、有権者も、選挙活動とみなされるインターネットの活動に制限がかかります。そうした、いまの時代にそぐわない状況を、体験することになるかもしれません。

ぼくはよく思うんです。iPhoneなどがOSをアップデートするように、様々な分野もOSをアップデートしなければいけないのでは、と。OSをアップデートする、ということは、仕組みを今一度見直し、そして、いまの生活や時代に適応した形に変わって行かなければいかけない、と。

「変わらないために変わっていかなければいけない」と、誰かが行っていたように、変わること、変化をすることで、もともと持っていたものの本質を次の時代に残し継承していけるものだと思います。

ものづくりの現場や伝統工芸品や伝統芸能などの分野でもおこなわれています。政治の世界だけが、変わらなくていい、というものはありません。

その、仕組みをどう変化させ、そして、社会をつくっていくか。そのために僕ら自身も考え、そして対話や議論を通じて一緒に考えていかないといけません。誰も答えをもっているわけじゃない。もちろん、僕も答えをもっているわけじゃありません。でも、「僕はこう思う」「もっとこうしたほうがいいのでは」と思い、そして、それをまわりと共有しないと、なにもはじまりません。

だからこそ声をあげ、行動し、そして自分たちの手でつくっていくという意識をもって歩いていかないければいけません。答えはないけど、あるかないと道すらできない。だから、歩きながらでもいいから考え、行動しよう。そのために、いまできることをやっていきけたらと思います。

選挙のそのひとつ。投票行くコト、そして、投票に行ったということを当たり前にようにまわりと話すこと。そして、自分たちの社会をどうしていきたいか。そうしたことが、もっと当たり前に話せるようになるために、自分で考え行動できたらと思います。


One Voice Campaignでも、署名プラットフォームのChange.orgで、先日からキャンペーンを立ち上げました。
キャンペーン | 全政党党首へ:2013年度における通常国会において公職選挙法を改正し、インターネットを利用した選挙運動の実現を! #one_voice | Change.org

署名も一つのアクションです。と同時に、署名して終わりじゃなく、署名したことをきっかけに、そこから自分自身で考え、どうしたら目的が達成できるかを議論し、考え、仲間とアクションを起こしてもらえればと思います。そのアクションに、僕も応援するし、一緒に考えていきましょう。


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